ル・マン24時間の名物でもあったル・マン式スタートが実施されるのは第3回大会から。コースサイドに進行方向に斜めに並べられた車両に対し、コースをはさんで反対側に立つドライバーが合図とともに駆け寄りスタートするこの方法は、その後世界中の耐久レースで採用されるようになった。しかし、シートベルトをせずにスタートするドライバーが現れ、危険と判断されることとなり、1969年を最後に国際レース規定から廃止されている。
1968年には車両規定が大きく変わり、ワークス・フォードは不参加、フェラーリも撤退した。代わってポルシェ、アルピーヌ・ルノーが総合優勝目指して3リッタープロトを送り込んだ。しかし優勝はJWオートモーティブ・エンジニアリングがエントリーしたフォードGT40がさらっていった。この年、ヘリコプター用タービンエンジンを搭載したホーネットTXが2台参戦し注目されたが、ともにリタイアに終わっている。